代表挨拶

近年、「食」を取り巻く環境は大きく変わり、これまで当たり前とされていた「安心・安全」は、日々の努力によって守るべきものとなりました。日本が誇る「食」の品質を将来にわたって維持するためには、新しい技術を取り入れ続けることが重要です。その中でも、生命の設計図を読み取る「DNA分析」による検査技術は、近年大きな進展を遂げています。

DNA分析は、個体の同定や特定原料の検出、品種や産地による微細な違いの識別に優れています。そのため、食品業界との相性は非常に良いと言えますが、高度な専門性が求められるため、これまでのところ限られた範囲での利用にとどまっていました。

医療分野ではDNA分析が積極的に取り入れられ、従来の分析手法に匹敵する市場が形成されつつあります。2019年に発生した新型コロナウイルス感染症では、核酸検出検査の一つである「PCR検査」が重要な役割を果たし、その信頼性は広く知られるようになりました。

私たちは、そうした最新のDNA分析技術を「食」に関わるすべての人が活用できる社会を目指し、2024年に発足しました。生まれたての会社ではありますが、専門機関としての技術力と使命感を持ち、そして「遺伝子でこんなことまで分かるんだ!」と皆さまを驚かせることを大切にしています。そのため、一般的な検査だけでなく、手間のかかる高度な検査や少しマニアックな検査にも挑戦し、DNA分析の可能性を追求しています。

「食」の安心・安全に取り組む皆さまに、より良い未来をお届けできるよう、私たちは全力で取り組んでまいります。今後とも皆様のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社日本食品遺伝科学
代表取締役社長
小野秀彰